映画:「硫黄島からの手紙」 [映画とか]
観たい観たいと思っていた「硫黄島からの手紙」。前に日本に帰ったときに個人観賞用としてDVDに焼き焼きして持って来ていたのでした。ようやく観られました。
硫黄島の戦いを日米双方の視点から描いた「硫黄島プロジェクト」の日本側視点の作品で、対になっているのは『父親たちの星条旗』。双方ともにクリントイーストウッドの監督作品。アメリカ人である彼が(ほぼ)全編日本語で演技する映画を監督するのは大変だったことと思います。
色味のない画面、あまり語られない登場人物の感情。ドキュメンタリー映画を観ているような気持ちになりました。そのため(実際はもっとひどい状況だったのでしょうが)戦争の残酷さとか無慈悲さとか、そういったものがより強く浮き彫りになった気がします。
教育の結果とはいえ、人の命よりも国家とか大儀とかそういうものを優先できる思考が信じられませんでした。しかも、そういった思想が今なおこの世の中に存在するということを、とても悲しく感じます。
なお、渡辺謙が演じる栗林忠道は実在の人物だそうで、硫黄島での采配も含めて軍人として非常に高く評価されている人物のようです。
残念なのは、表題の「手紙」が作中に深く絡んでこなかったこと。
硫黄島で戦士した兵士たちの家族に届けられなかった想いとは何だったのか、戦後発見された手紙にはどんな役割が込められていたのか、そういったことがもう少し知りたかったです。
『父親たちの星条旗』もぜひ観てみたいところです。
2009-03-28 00:12
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